※この記事は専門家による記事ではありませんのでご注意ください。
皆さんは栄養ドリンク飲んでいますか?
私は疲れた時とか寝ちゃいけない時とかにリポビタンDとかを愛飲しています。
ですがこの前スーパーでリポビタンDよりずっと安い栄養ドリンクを見つけまして、「なんでこんなに安いんだろう?」と思ったんです。
なんか怪しい成分とか入っているんじゃないかと思ってちょっと成分とかを見比べてみたんですが大きな違いはなさそうなんですよね。
じゃあその成分自体が低品質なのではないかとか考えたんですがよくわからず。(そもそも同じ成分なのに品質とか関係あるのかという感じですか)
というか第一に栄養ドリンクって実際効いているんでしょうか。
確かに飲むと元気になったような気にはなりますが、プラシーボ効果なんじゃないかとも疑ってしまいますよね。
それにレッドブルやモンスターなどのエナジードリンクとの違いもはっきりとはわからない方も多いと思います。(私もよくわかっていませんでした)
今回はそんな疑問だらけの怪しい(?)栄養ドリンクについて調べてみました。
栄養ドリンクの定義とエナジードリンクとの違い
まず栄養ドリンクとは何かについて説明します。
諸説ありますがウィキペディアでは次のように説明されています。
栄養ドリンク(えいようドリンク、英語: Energy drink)とは、肉体疲労時の栄養補給などを目的として販売されている飲料である。
引用:栄養ドリンク – Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/栄養ドリンク
名前通り栄養を補給するための飲み物のようですね。
ですが当然、栄養のある飲み物全てを栄養ドリンクと呼ぶ訳ではありませんよね。
またウィキペディアで申し訳ないですが(おそらく栄養ドリンクという言葉自体曖昧なものなのでちゃんとしたサイトに定義が載っていない)、次のようにも説明されています。
この飲料は、ビタミン類、アミノ酸、滋養強壮に効果のあるとされる生薬・漢方薬由来成分のエキスなど、疲労回復や健康維持に効果が期待できると標榜される成分を含み、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律に基づいて含有成分と含有量によって以下のように分けられる。
・医薬品 : OTC医薬品であり、医療用医薬品ではないため購入に医師の処方箋は必要ない
・医薬部外品
・清涼飲料水 : 食品衛生法に基づいて運用される食品の一種であり、効能や効果、用法、用量を表示出来ない(特定保健用食品として認可されたものは除く)。
〜(中略)〜
一方清涼飲料水として売られているものは炭酸飲料であり栄養ドリンクではない。
〜(中略)〜
栄養ドリンクは医薬部外品として製造販売され、エナジードリンクは清涼飲料水として製造販売されているため厳密には同じものではない。
引用:栄養ドリンク – Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/栄養ドリンク
つまり疲労回復効果などがあるものを含み、医薬品、医薬部外品に当たるものが「栄養ドリンク」で、清涼飲料水に当たるものが「エナジードリンク」だということです。
もっとわかりやすく言うなら効果のある成分が一定以上含まれていると「栄養ドリンク」、含まれているけど日本の法律では効果がないとされるのが「エナジードリンク」ということです。
また、ただの食品は医薬品的な効果を宣伝してはいけないという決まりがあるのでエナジードリンクは「疲労に効く!」などということを謳ってはいけないことになっています。
まとめると、栄養効果のある成分がある程度含まれていて日本の法律により「効果がある」飲み物として認められたものが「栄養ドリンク」、法律では「効果がない」とされていて疲労回復などと謳ってはいけないものが「エナジードリンク」ということになるようです。
栄養ドリンクの成分とその効果
栄養ドリンクは効果があると法律で認められている訳ですから何かしらの効果はあるはずです。
では具体的にどんな効果があるのでしょうか。
私がこの前買った「リポビタンD」と「ユンパミン」に共通する成分である、「タウリン」、「無水カフェイン」、「ビタミンB1,2,6」、「ニコチン酸アミド」について見ていきたいと思います。
タウリン
この成分は有名ですよね。(ポケモンのアイテムにもあったような…)
多分ほぼ全ての栄養ドリンクに含まれていると思います。
その効果については厚生労働省によって次のように説明されています。
タウリンは、胆汁酸と結びつくことでコレステロールを消費してコレステロールを減らす、心臓や肝臓の機能を高める、視力の回復、インスリン分泌促進、高血圧の予防など、さまざまな効果があると言われています。
引用:タウリン|e-ヘルスネット(厚生労働省) https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-017.html
意外にも疲労回復という文字はなかったです。
この厚生労働省のサイト自体生活習慣病を防ぐためのものらしいので高血圧に関する効能を主として書いたのかもしれませんが、それでも疲労という文字すらないのは意外でした。
他のサイトも調べてみましたが、どうやら直接的に疲労に効く訳ではないようです。
ただタウリンは人間が本来持っていて生命維持に必要な成分ですし、心臓や肝臓の機能を高める効果はあるようなのでそこら辺が栄養ドリンクに採用される理由なんだと思います。
無水カフェイン
こっちも有名でエナジードリンクにも含まれている成分ですね。
効果は大体わかる人も多いかもしれませんが一応載せておきます。
効能効果
ねむけ、倦怠感、血管拡張性及び脳圧亢進性頭痛(片頭痛、高血圧性頭痛、カフェイン禁断性頭痛など)
引用:医療用医薬品:無水カフェイン – KEGG https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00007786
主に眠気や倦怠感を抑えるのに効くようです。
摂り過ぎは本当に危険ですが、眠気や疲れに負けずにもう一踏ん張りというときには重宝すると思います。
栄養ドリンクやエナジードリンクで元気になるというのはこのカフェインの効果なので、ドリンクの用途的にはこれが一番重要な成分でしょう。
ビタミンB1
次はビタミンB1です。
その働きは次のようなものです。
ビタミンB1は、糖質からのエネルギー産生と、皮膚や粘膜の健康維持を助ける働きをします。また糖質を栄養源として使っている脳神経系の正常な働きにも関係しています。
引用:ビタミンB1|ビタミン|栄養成分百科|グリコ https://www.glico.co.jp/navi/dic/dic_19.html
ビタミンB1は主にエネルギーを作るのに役立っているようですね。
直接的な疲労回復効果はありませんが、このビタミンが足りなくなるとエネルギーが作られなくなってしまって体に疲れが出るので、実質的には疲労を防ぐ効果があるようです。
過剰に摂ってもいいことはないと思いますが、頭や体を酷使している人はエネルギーも多く消費しビタミンB1も足りなくなるので、そういう人は栄養ドリンクを飲む価値はあると思います。
ビタミンB2
次もビタミンです。
同じビタミンBでもこちらは2の方です。
働きは次のように説明されています。
ビタミンB2は、主に皮ふや粘膜の健康維持を助ける働きをするビタミンで、糖質、脂質、たんぱく質を体内でエネルギーにするなどの代謝を支える重要な働きをしています。活発に活動し、エネルギーをたくさん消費する人ほどビタミンB2はたくさん必要になります。
引用:ビタミンB2|ビタミン|栄養成分百科|グリコ https://www.glico.co.jp/navi/dic/dic_20.html
こちらもビタミンB1と同じような働きですが、こちらは皮膚や粘膜の健康維持の効果がメインのようですね。
不足すると体の成長が阻害されたり皮膚や粘膜の炎症が起きやすくなったりするそうです。
ビタミンB1と同じように、エネルギーの消費が多い人は不足しやすいので栄養ドリンクを飲んでもいいかもしれません。
ちなみに栄養ドリンクを飲んだ後に尿が黄色になるのはこの栄養素の影響らしいです。
ビタミンB6
ビタミンB1、B2から一気に飛んでビタミンB6です。
働きは次の通りです。
ビタミンB6は、食品中のたんぱく質からエネルギー産生したり、筋肉や血液などがつくられたりする時に働いています。このため、たんぱく質を多くとる人ほどたくさん必要になります。また、以上のことから皮ふや粘膜の健康維持にも役立っています。
引用:ビタミンB6|ビタミン|栄養成分百科|グリコ https://www.glico.co.jp/navi/dic/dic_22.html
基本的には他のビタミンと似たような働きですが、筋肉や血液を作るのにも使われたりと、たんぱく質に深く関係するようです。
しかし、ビタミンB6は腸内細菌によっても作られるために一般には不足しづらいそうなので、栄養ドリンクにビタミンB6が入っていることによる恩恵は小さいように思えます。
ニコチン酸アミド
これはよくわからない方も多いのではないでしょうか。
ニコチン酸アミドは次のように説明されています。
ビタミンB群の一種で、別名として「ナイアシンアミド」または「ビタミンB3」とも呼ばれます。体内でさまざまな酸化還元反応を幅広くサポートする補酵素として働いています。皮膚や粘膜を正常に保つ作用や、血流をよくする作用があります
引用:ニコチン酸アミド|薬の成分ディクショナリー|エスエス製薬 https://www.ssp.co.jp/dictionary/nicotinic-acid-amide/
どうやら先程までのビタミンBと同じグループのようですね。
こちらも皮膚や粘膜に関する効果があり、またそれに加えて血流を良くする作用もあるようです。
ニコチン酸アミドもビタミンB1、B2と同じく激しい肉体労働などをすると不足しがちになるそうです。
栄養ドリンクの実際の効果
上記から分かる通り、栄養ドリンクには「疲労を回復するすごい成分」は入っていないことがわかります。
しかし、心臓や肝臓の機能を高める「タウリン」や、倦怠感を緩和する「カフェイン」、エネルギーを消費しすぎると不足しやすくなる「ビタミンB群」などが含まれているので、疲れぎみの人には栄養ドリンクは一定の効果があると思います。
よって、「栄養ドリンクは本当に効いているのか」という話なら、「効いている」といえるのではないでしょうか。(もちろん気分的な効果も大きいでしょうけど)
また、エナジードリンクは法律で認められている医薬効果のある成分(タウリン)が含まれていないバージョンの栄養ドリンクともいえるので、「栄養ドリンクほど効果はないがカフェインによる疲労感回復効果などはある飲み物」なのだと思います。
安い栄養ドリンクはなぜ安いのか
私が買った「リポビタンD」に含まれていて「ユンパミン」には含まれていない成分は「イノシトール」だけであり、他の成分の量も大きな違いはありませんでした。
また、そのイノシトールもビタミンBに似たような栄養素であり、疲労回復に関して大きな効果はないのでこれが値段の差とは考えにくいです。
そして「栄養成分の品質に差がある説」ですが、そもそもビタミンなどの栄養素は化学式で表せるようなものなので品質という概念自体ないと考えられます。
となると残るは添加物です。
どちらも添加物の量は記載していなかったので安い栄養ドリンクの方が添加物が多いという可能性は否定できません。
とはいえ、流石に体に害があるほどの添加物は含まれていないと思われるので、値段の差は知名度の差が主な原因だと私は考えています。
「リポビタンD」などは知名度があり多少高くても売れてしまうため値段が高いままであり、その他の無名の栄養ドリンクはそのままでは売れないので値段をできるだけ下げて販売している、という仕組みだと考えています。
証拠はありませんが、これが一番説得力があるのではないでしょうか。
まとめ
この記事のまとめはこのような感じです。
- 栄養ドリンクは疲労感回復の「カフェイン」や肝臓機能などを高める「タウリン」、エネルギーを消費しすぎると不足しがちな「ビタミンB群」などが含まれており、疲れている人には一定の効果がある(気持ちの面の効果も大きいと思われる)
- エナジードリンクは法律で決められている医薬効果のある成分(タウリン)が含まれていないために効能を謳うことができないが、その他は栄養ドリンクとあまり変わらない
- 無名の栄養ドリンクが安い理由は、おそらく「知名度がない」、「添加物が多い可能性も無いとはいえない」のどちらか
これらの意見は、栄養ドリンクの値段についての話などは特に私自身の考察も含まれるのであくまで参考程度にしてください。
ちなみに私は栄養ドリンクを飲むと体調が良くなった気分になり、「栄養ドリンクの値段の差は知名度の差」説を推しているので、これからも安い栄養ドリンクを買っていくつもりです笑
今回の記事はここまでです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
では、また。
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